2011年6月3日金曜日

南場さんの退任に思うこと

世の中も驚いたけど、僕的にここ最近で一番のニュースは
DeNA、南場社長の退任だった。

多くのメディアが取り上げ、YahooのTOPニュースにもなり
その日にtwitterでつぶやかれた単語で「南場」が1位になった
とかならなかったとか。

「退任」ということ自体も驚いたが、もっと驚いたのは
その「理由」が旦那さんの看病のためだということだった。

すごく共感できた。

ビジネスの世界に身をおいて、なおのこと「ベンチャー」と言われる部類の
会社にいたりすると「仕事が一番大事」と言わないと、なんとなく後ろめたい
ような、罪悪感があるような気がしてならない。

別に「仕事が一番大事」という人を批判する気はさらさらないのだけど
胸をはって「家族が一番大事」って言ったっていいじゃないかと思う。


まあそもそも「仕事と家族どっちが大事」というのは
「100kgと10mどっちが大きい」みたいな尺度が違うもので非常に
ナンセンスな比較だと僕は思っているのだけれども。

まあ無理やり比べなくてはいけなくなった時のことを想像して、
今の会社クビになって年収半分のバイト生活をするか、最愛の家族の誰かを
失うのだったら、間違いなくバイト生活を僕は選びますけどね。



人にはいろんな考え方や価値観があるのだから、ベンチャーで働く人にだって
いろいろな考え方や価値観があって当然。同じ尺度に載せたときに
「家族が一番大事。そのために頑張って仕事をしている。」でもいいじゃない。

とある、業界では超有名人のヘッドハンターのT氏(ここまでで80%特定されるな)
と先日お会いしたときに
「キャリアアップしたい、という人が減ったんですよね。自宅勤務や社会起業とか
企業の社会貢献性とかを重視する人が増えてきて、仕事のやりがいや収入に重きを
おく人が少なくなってきた。」と言っていた。

人材ビジネスの最前線に立つ彼が言うのだから、この感覚は確実に世論を反映して
いるのだろうと思う。

創業社長として一代で気づきあげた超有名なインターネットベンチャー企業の経営を
後進に譲って、自身は人生の伴侶の看病にフルコミットする

最もかっこいい退任劇ではないだろうか。

どっかの国の首相にも見習って欲しいものだ。

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